My fair Lady~マイフェアレディ~
俺はカイトの外の仕事が終わるのを待ち、カイトの家へと向った。
リリーさんはボロボロの俺の姿を見て目を丸くして慌てて奥へ引っ込んだ。

カイトは俺に風呂に入るように言ったので、俺はそれに従う事にした。
風呂場に向う時リリーさんが戻って来た。

「これ、カイトのお古だけど、いいわよね?」

そう言って俺のサイズの服を差し出してくれた。

「ありがとうございます…。すみません」

「いいのよ」

リリーさんはニッコリと微笑んだ。横でカイトが「まだあったのかよ~」と笑っている。

二人とも俺に何も聞いて来ない。



今はそれがありがたかった。


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