☆マーメイドLOVE☆



「どういうことですか?」




「私と夫の最初の息子。その時は王家は荒れていて命を狙われていたから乳母にあずけたのよ。でも、預けて数週間後に消えてしまった」




「もう、死んだと諦めていた。だが、生きていたか。王家の長男である証はちゃんと額にある」




ヴィルトスの額には何かのあざがある。




とても、不思議な模様のあざが。




「それは、国を継ぐ世継ぎである証だ」



「だが、俺はこの国を継ぐ気はない。アシェルさえそばにいてくれれば俺はまた海にでる」




瞬時に顔が熱くなるのが分かった。




「アシェル、俺と結婚してくれるか?」





そんな事いわれたら・・・




「うぅ・・・ヒック・・・」



「ア、アシェル?そんなにいやか・・・?」




首をよこに思いっきりふる。




「嫌なんかじゃない。うれしいの」




そう答え、自分からキスをした。




触れるだけの、一瞬だけのキスを。








**+**+*fin**+**+*




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