Crazy Love
芹は、俺が今の会社に就職してからしばらくして、一緒にバイトをしていた渋谷のカフェを辞め、駒沢大学に出来たばかりのお店に職場を変えた。
その店は、渋谷のカフェより規模が小さかったが、素朴なタルトなどが毎日オーナーの手によって焼かれているような、アットホームな雰囲気の感じのいい店だった。
専門店ではないが紅茶に力を入れている店で、彼女はお客として訪れたその店が気に入って、家から近い事もあり、そこで働くことを決めたのだ。
30代半ばぐらいの店のオーナーは、とても気さくで温かい人だった。俺が休みの日などに彼女を迎えに行くと、待っている間によく飲み物をご馳走してくれた。
芹はそこでの仕事がとても好きで、毎日が楽しそうだった。