Crazy Love


いつもケーキはオーナーが一人で作るため、その日売り切る分しか焼かないのだが、3月の中頃、オーナーの知り合いから焼き菓子の大量注文が入った。

オーナーは、店の従業員の中で唯一ケーキ屋勤めの経験がある彼女に「今度の定休日に一気に作ってしまうから手伝って欲しい」と頼み、芹はその仕事を張り切って引き受けた。

その時のことは、俺も良く覚えていた。

彼女が「久しぶりにお菓子を作らせてもらえることになったの!」と、話のあった夜にとても弾んだ声で電話してきたのだ。

その後、あんな事が起こるなんて思いもせずに……
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