さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~

「ばかか、お前」


サジは一瞬でいつもの仮面のような整った顔に変化した。

だが、すぐにまた、眉間に皺を寄せる。


「・・・女?レイラは子どもだと言ってただろうが」


「ん?そんなこともあったかな。

でも、子どもでも女って怖いからな。短期間であっという間に大人びることもあるし」


こんな風にね、と言いながら

ユーリはソリャンに宛てたもう一通の手紙をひらひら振ってみせた。


ソリャンへの手紙の内容もサジへのものと似たようなものだった。


今まで世話になった礼と、迷惑をかけたことへの謝罪、

それにサジたちを罪に問わないよう嘆願した内容が短く記されている。


「『私に従ってきた兵士たちは、皆私が偽者であることも知らず仕えてくれました。

悪いのは全て私一人です。どうか、お許しください。

ソリャン様なら、きっと彼らを故郷へお返しくださると信じております』だって。


どうする?お許しいただいちゃう?」


ユーリの軽口に、サジの瞳がゆらりと青白い炎を宿す。




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