さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~

「用がないなら行くわよ。レイラの様子が心配だから、こっそりのぞきに行かないと」


つれなく背を向けるカマラに、ユーリはあわてて大声を出した。


「わわっ。待って!」


「何?」


ウホン、となるべく威厳があるように咳払いをする。


カマラは左右の眉をばらばらに上げた。

前から少し抜けていると思っていたが、やっぱり真正の変人だったらしい。

ときどきすごい男なのではないかと感じることもあったのだが、

あれは何かの間違いだったのだろう。


「あのさ、まず先にあやまっておこうと思ってさ。

俺たち、レガ国の騎士だっていってたけど、あれちょっと違うんだ」


カマラの顔が、さっと色を変える。


「なんですってっ?!

あなたまさか、ただのごろつきだって言うんじゃないでしょうね!

ひょっとして、サジさんもそうなの?

大変だわ。レイラのところへ行かなきゃ!」

< 314 / 366 >

この作品をシェア

pagetop