さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
サジはカイルの言葉には素直に従うらしい。
もう少し女性を気遣うべきだなどと責められ、サジは俯いて、はいと答えた。
多分、それでレイラを“気遣う”言葉を選んでいるのだろう。
珍しく立場の逆転したレイラが、両手を背に回して組み、
「他に、隠してることはない?」
と、目の前で、おそらくは反省をしているのだろうサジの顔を覗き込む。
返答は即座に跳ね返った。
「別に隠してるんじゃない。教えてないだけだ」
サジらしい、とレイラは心の中で微笑む。
少しの沈黙の後、レイラは勇気を振り絞り言葉を紡いだ。
「あのね、私、サジに聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ」
「えっと、私と・・・その、結婚って、本気なんだよね。
冗談とかじゃなくて」
「当然だろう」
「私と結婚したら、サジはリア国に来なきゃいけないじゃない?
私は、その・・・王になる、し。
サジはレガ国を離れていいの?」