さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
今まで、女の気持ちを考えたことなどなかった。
別に付き合った女がいなかったわけではない。
しかし、特に気を使わなくても、問題が起きることもなかった。
よくよく思い起こせば、怒らせたり、泣かせたりしたことがあるような気もする。
しかし、それは女の側の問題か、相性の問題だろうと思っていたのだ。
だが。
・・そうか、これが。
サジは、リア国での最後の夜に、ユーリに言われたことを思い返した--。