さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
「きゃあ!ごめんなさい!!」
転びそうになった自分を、支えて助けてくれたのだと理解し、
恥ずかしさが全身にこみ上げてくる。
「あの、あたし、昔からどじばっかりで!
転んだりするのしょちゅうだし、
お鍋もよく焦がして、お父さんやお姉ちゃんにも、笑われて。
だから、その!
悪気があるわけじゃないんです。ご、ごめんなさい!」
「お姉ちゃん?」
灰銀の瞳に射抜かれる。
レイラの心臓が急激にばくばくと打ちつけた。
・・いけない!ついうっかり、口が滑っちゃった。