さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
下を向いたレイラの耳に、突然大きな笑い声が飛び込んだ。
「あははは!」
笑っているのは。
「レイラ、どうやってサジを笑わせたんだ?
こいつ、めったに笑わないんだけど」
サジの崩れた相好を、珍獣でも見るような目つきでユーリが眺める。
「別に、私は何も」
何が彼に久々の笑いをもたらせたのか、レイラにはさっぱりわからなかった。
ただ、楽しそうな笑顔を見せるサジの笑顔が、
心の中に染み込んで、一晩中消えなかった。