さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~

ビリイィッと、すごい音がして、

レイラの体が水平を保てなくなる。


あっ、と口を開けて自分に駆け寄る兵士の姿が、

ありえないほどゆっくりとした動きに見える。



・・やだ!また転んじゃう!



緑の野原が、自分の視界の全てを占める。

レイラは覚悟して目を閉じた。


が、いつまで待っても痛みが襲ってはこない。

そのかわり、低い声が耳元に落ちてきた。


「まったく、日に一度のどじというのは大嘘だな。

なんど転べば気が済む。

衣の裾を踏んだまま膝を伸ばせば、そうなることくらい子どもでもわかる」


そうなること、と顎でさされた先。

レイラはそれをたどる。


と。


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