さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
強い、という言葉に反応して、ソリャンがひゅ~と口笛を鳴らす。
「へ~、ひょろりと背だけが高いのかと思ったけど、
君の護衛を任されるだけあって、やっぱり強いんだ」
「はい。あの、多分ですが」
「多分?」
突っ込まれると思わなかった部分を繰り返されて、
レイラはしどろもどろに答える。
ジマールの護衛を簡単に打ち負かしたのだから、
勝手に強いのだろうと思い込んでいたが、
実際にどうかはわからない。
ひょっとしたらユーリや隊長役の兵士が強いのかもしれなかった。
もちろん、そんなことを話すわけにはいかないので、
「ええっと、サジが剣を抜いたところを見たことがないので、
どれくらい強いのかはわかりません」
正直に口にした。