貴方と私と黒と白
1.君は転入生
わたしが小学1年生から通っているこの学校。


小中高一貫でクラスメイトはみんな兄弟みたい。


そのせいかわたし、白鳥梓(シラトリ アズサ)は
中1になっても存在してない。





・・・それは、「好きな人」。










----中学1年生の春、新学期。


「梓!一緒のクラスだよッ!!!」


「あ、亜里沙!!!」


わたしが新しいクラスに入った瞬間声をかけてくれた人。



それは1年生から一緒のクラスの岡宮亜里沙(オカミヤアリサ)だった。



「これからも、よろしくね!!!」



にこっと笑った亜里沙はかわいくて、
耳についている赤いピアスの色がよく似合ってる。




亜里沙のおかげで少し不安が晴れたわたしは、期待に胸を膨らませながら教室を見渡した。





たくさんの人が、いろいろなことを思って過ごしていく教室。




この教室で、わたしは中学1年生を過ごしていくんだ。




そう考えるとなんだか楽しみなような、不安なような、不思議な気持ちになった。



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