★まいんどはーと★
「本当に、お前って逃げ足は早いよな?感心するぜ」
?!
「…でも、分かってねぇな。俺から逃げられると思ってんのかよ?」
後ろから、偉そうにそして楽しみながら
そう言う声が聞こえる。
お、遅かった…。
「なんだ、あいつ?こっち見てなんか言ってんぞ」
るんちゃんが不思議そうにあたしにそう言う。
無理もない。
だって、あいつはっ…!
「ねぇ~、翔馬。誰に話してんの?」
甘ったるい声で、こっちを睨みつける。
いや、睨みつけられても…。
「胡桃。あいつは、知り合いなのか?」
「えっ?!」
一つ屋根の下で一緒に住んでて、しかもこの、口を殴られた張本人のエロ野郎が知り合いなんて…。
い、言えない…!
「い、いやぁ~、知らないよ!人違いじゃないのかな?」
「そうなのか?……それにしては、胡桃を知ったような口ぶりをしていたが」
るんちゃん、以外と鋭い!
「そ、そんな事ないよ!気のせいだよ~」
あたしは、必死にるんちゃんに悟られまいと話を反らしていた。
「…そう、なのか?」
あたしの言った言葉に、渋々と解釈をしてくれようとしてくれた。