奪い合い
「ふーっ…」
3時間ほど勉強し、邦華はため息をついた。
(疲れたぁ、外にでようかな)
操っていたシャーペンを机の上に置いて、邦華は窓から外に出た。
「……あれ?」
人影が壁に隠れた。
「陽子さん…?」
ふふ、やっぱり心配だったんだ。
邦華は人影が隠れた壁を覗く。
……が、誰もいない。
(気のせいかな??)
邦華はあまり気にせず、そのまま空中歩行を楽しんだ。
「あぁ、気持ちいい!!」
邦華は月の方を見て、背泳ぎのように空に浮いている。
「次は………あ!!」
目に止まったのは、お気に入りのブランドのお店。
(どうせ…こんなときじゃないと来れないし…)
邦華は店の中へと入っていった。