奪い合い
陽子は一瞬不思議そうな顔をしたが、笑顔に戻り、快く了承した。
「えっと…あの暗闇はなんなんですか?」
「暗闇?? …あぁ、あれは意識に話しかけているの。
でも、眠っている間じゃないと出来ないわけ。その時間は真っ暗なのかも…」
「ありがとうございます…
2つめはですね、昨日起きたとき、1分しか経ってなかったんです。
あれって…どうしてですか?
結構長い時間に感じたんですけど……?」
「あぁ! あれはね、幽体離脱している時って、1時間=1分なの!
だからよ、きっと。」
陽子はひとつひとつの質問に丁寧に答えた。
邦華はもう2、3、質問をして、
「ありがとうございます!!」
と 深々と頭を下げた。
「さて…じゃあ、これから色々教えなくちゃならないわね……っと」
そういって、ベッドにある時計を動かす。