花よりも美しく


「どうかした~?」

「え?!」


見知らぬ男性に声をかけられて、月子は溢れかけた涙が止まる


「慰めてあげよっか?」

「け、結構です!」


駆け出して、月子はその場から逃げ出した


「はぁ・・・、はぁ・・・」


息を切らして、月子は座り込む

帰りたくなってきて、月子は空を見上げた

真っ赤だった空も、いつしか暗く染まりだしていた


「・・・・・・・・・・・・・・・」


電源を切った携帯を握り締めて、月子は園村の家へと歩き出した


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