春夜姫

 暖炉の火は暖かく、やがて鳥は目を覚ましました。春夜姫がパンとスープを差し出すと、おいしそうにそれを食べました。布で拭いてやると、じっとして動かずにいました。
 汚れが落ちたその鳥を見て、春夜姫はため息をつきました。良く晴れた夏の空のような、澄んだ青色をした鳥がそこにいました。

「ありがとう」

 青い鳥は言いました。

「あなたが私を助けて下さったので、私の体は暖まり、おなかは満たされ、翼はきれいになりました」

 春夜姫はにっこりと微笑みました。花のほころぶような笑みに、青い鳥は少し頬を染めました。

「あなたに何かお礼がしたい、優しく美しいお方」

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