科学部恋愛





べっこう飴の時代が終わると

皆で次は何するか、

それぞれ椅子に座った。




「どーすんの?俺もう提案出したし」




郁斗は面倒そうに、

ポケットから携帯を取り出した。




普通携帯を持って来ても、

先生の前では見せないでしょ…

けどこの先生だけは違う。

普段通り平然としているから。




見てみないフリではない、

見ているが注意しないのだ。




「俺は何でもいーっすよ?」




亜樹はあたしに向かって

言うと、凛ちゃんも小さな声で

『私も何でも…』と呟いた。




…て事はあたしが決めろと?




先生を見ても、目をそらして

あたしを見ようともしない。




部長だからって押し付けは

良くないよねぇ?




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