貴方しか愛せない
「――…別れよう…」
「――…あっ…」
朝か……
また……
“あの日”の夢…
3日前、高2の夏から今まで約1年以上付き合っていた、要先生に…
――――……フラれた。
夜の22時を回る少し前に携帯のディスプレイに映る愛しの人の名前に心弾ませながら電話に出た私をドン底に突き落とした言葉だった
「――…別れよう」
「え…っ??
ごめん…今…なんて…??」
「別れよう…琥珀…」
「どうしたの??
要ちゃん…どうかした…??」
「――……」
返事が無かった嘘だって思いたかった…
信じたかった……
震える手を押さえながら要ちゃんを問いつめた…
正確に言えば“問いつめてしまった…”
「―…私の事飽きちゃった…??」
「……」
「鬱陶しくなった…??」
「………」
「答えてよ…っっ!!」