魅惑のヴァンパイア
「レディースアーンドジェントルマーン! 次の代物は、半身半魚人でぇーす!」
女の人が連れていかれた所から、ヘリウムを吸い込んだような甲高い声がした。
ヘリウム声が紹介した後、地響きのように沸き立つ観衆の声がした。
何百人、いや、何千人くらいいそうだった。
何が、行われているのだろう。
牢獄から出られても、良いことが起きる気配は全くしなかった。
重い鉄格子が開く音が不気味に響いた。
「出ろ」
さっき女の人を連れていった熊のような大男が、腰を屈めて覗き込んだ。
近くから見れば見る程、熊にしか見えなかった。