魅惑のヴァンパイア
「え!? どうして!?」

 
思わず写真立てを手に取って、何か仕掛けがあるのではないかと思って、隅々まで見てみた。


――何もない。


普通の写真立てだ。


傷一つ残ってない。


「凄い! どうやったの!?」


好奇心いっぱいの目でヴラドを見た。


すると……。


「うるさい猫だ」


唇が少し開いて、見下すように言われた。


……猫?


ツカツカとマントを翻して部屋の中に入っていくヴラド。


わけが分からずパニック状態になりながら、自然と首元の鈴を触っていた。


チリン、可愛らしい音色が響いた。
< 34 / 431 >

この作品をシェア

pagetop