魅惑のヴァンパイア
「ほれ! お前たちもボ~っとしとらんで、早よぉ手伝え!」


 女達を一喝すると、女達は水を得た魚のように素早く動き始めた。


「まったく男ってもんは、体がでかいだけで全く役に立たん。ほれほれ、さっさとベッドに運ばんかい!」


 全く役に立たないと言われたヴラドとラシードとバドは一瞬三人で目を合わせ、それについて言及することなく、ゲン婆さんの指示通りに身を小さくさせながら従ったのである。


 コミュニティの女達とゲン婆さんが用意した部屋にシャオンを寝かせると、ヴラドはふうと深い安堵のため息を漏らした。


「ヴ、ヴラド様?」


「なんだ?」


 ヴラドは面倒くさそうに、後ろを向いてラシードの方に振り返った。


「本当にヴラド様で?」


「しつこいな、俺が俺と言ったら俺なんだ!」


 すごい理屈だなと思いながらも、そんな発言をするのはヴラドしかいないと確信を持った。
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