魅惑のヴァンパイア
「んっ…や…やだ!」


嫌なのに、恐いのに、身体がビクンと脈打って、声が漏れてしまう。


「その声……そそるな。もっと聞かせろ」


唇が、首筋から鎖骨にツツーっと移動すると、全身電流が走ったようにゾクっとした。


「お前の身体は甘いな。夢中になってしまいそうだ」


こんなの、嫌なのに! 


心とは反対に、身体はヴラドを拒めない。


「やっ…な…んで、こんな……ことっ!」


「言っただろう? 今日からお前は俺のペットだと」


……ペット? 


ペットってそういう意味だったの?

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