魅惑のヴァンパイア
「もしかして、わざと食べなかったのか?」


「え?」


余りにも素直に食べる私を見て、当然ヴラドも勘付いたらしい。


「俺に口移しされるのを待っていたのか?」


「…ちがっ……」


慌てて目を逸らした。


顔が赤くなっていくのが分かる。


ダメ! 赤くなっちゃ! 


私の気持ち……気付かれちゃうっ!


「俺は、ガリガリの女は余り好きではない。少しくらい肉付きがいい方が、抱く時気持ちがいい」


「…誰がっ…あなた好みの女になるもんですかっ!」


必死に動揺を隠して、虚勢を張る。


「それに……俺は忙しい。余り世話を焼かせるな」


ズキン。


心臓にナイフが突き刺さったように痛かった。


迷惑……ってこと? 


私、嫌われちゃうってこと? 


もう、夜でさえ会えなくなっちゃう?
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