無愛な恋人
「俺も聞きたいなあ。真琴ちゃんっ♪」


翔に便乗して、話しにのってくる一葉さん。

…もう、話すしかなさそうですね………。





「えへ、実は……」









――半年前。

『花岡!また赤点だぞ!!』

『あはは〜、すんまそん!』


わたは赤点の常習犯。

毎回先生と親に怒られる日々。




原因は…。

『お前は、漫画ばっか読んでるからそうなるんだ!』



……そう。
授業中に読む漫画のせい。

この頃から、わたしはすっかり翔一先生にはまっていた。



授業なんて、聞いてなかった。

だから、テストは赤い海。




『もうお前は退学だぁぁ!!』

『ええぇっ?!!』


先生の堪忍袋の緒は切れました☆

呆気なく、わたしは退学に…。









「お前、相当な馬鹿だな…」
「うっさい!で、わたしの不幸はまだ続くから!!」










――退学になった日。

『お母ちゃん、わたし高校退学になったぁ!』

『先生から、電話きたわよ!!』



お母ちゃんの怒りはMAX。

いや、MAXを通り過ぎてたな。




『まったく、親不孝な娘だな!勘当だ、勘当!!』

『え!お父ちゃん?!』

『貯金全部持って、出て行ってしまえ!!』







……さらば、わたしのマイ・ホーム!

マイ・ファミリー!!





………。
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