都会の魔女
気が付くとさおりは病院のベッドの上にいた。

「気が付きました?」

看護師さんが声をかけてくれた。

「私どうしてここに・・・」

さおりはゆっくりと記憶をたどった。

すると頭の中に、あの時の傷だらけのみさきの顔が浮かんだ。

「いやーっ!!!」

さおりが取り乱すと、看護師さんは優しく手を握ってくれた。

「落ちついて、大丈夫よ。

お友達大変だったわね。
顔の傷はヒドかったみたいだけど、一命は取り留めたみたいだから。」

そして看護師さんは
さおりとみさきがこの病院に運ばれてきた状況、
みさきが運ばれてすぐ手術が行われ、
口から耳まで裂けた大きな傷を48針も縫ったことを話してくれた。

< 42 / 345 >

この作品をシェア

pagetop