ドーンッッッ!!
『超不愉快!』と言いながら、表情は笑顔を保っている空澄。
自分の事では無いのに何故だ、この震えは…!!
だが、当事者である筈の光夜さんとやらは…
「……あっあのッ!!
今、空澄が貴方の事をお話している最中ですが!!」
「いやいや、良いんだ、好きなだけ言わせておけば…ね。
…それより僕とお茶しない?」
ルナを口説いてた------ッ!!!
しかも、なんだそのナチュラルに肩に回された手は!
お…俺だって、そんなに密着した事無いのに…!!!
激しい嫉妬と羨ましさの狭間をうろうろしている俺だったが、
次の瞬間起きた、予想もしていなかった嬉しい事態に戸惑って、
脳みその回線がはち切れた様にストップしたのだった。
「あの…あのっえっと…
タイヨウ!どうにかして下さいっ!!」
蒼い髪が、俺の鼻を擽った。
そしてすぐに感じる、右腕への圧迫感。
なんだ、何が起きた?
その目が、俺の腕にしがみつく様にして脅えるルナの顔を捉えても
理解できるまでかなりの時間を要したのだった。