加納欄の壊れたピアス シリーズ23
加納欄の壊れたピアス シリーズ23
確か次の交差点を右に曲がると、例の公園だったよね。


時間は夜の9時。

あたしは、1人閑静な住宅街を抜け、人通りの少ない脇道に入り、更には街頭も少ない公園に向かっていた。

事件は、1ヶ月前、女子大生が、何者かに刺され、搬送先病院で亡くなった。

その後の足取りで、容疑者は出たが、アリバイがあったため、逮捕まで至らず。

引き続き捜査をしている最中に、また同じ公園で事件が起きた。

2人目は、社会人だが、やはり女性。

刺されはしなかったが、後頭部を近くに落ちていた石で殴られ意識不明。

被害者に会えたものの、何も覚えていないらしく、未だに犯人が逮捕出来てないのが現状だった。

業を煮やした私達は、課長に内緒で、囮捜査に乗り出した。

1番若く、妥当なところで、あたしが囮になることになった。

祥子さんが、囮になると言い出したが、高遠先輩と大山先輩があっさり却下(-.-)

仕方なく?あたしが、やりましょうか?と、聞くと、2人の先輩達は、当たり前だろ(-.-)?という顔をして、あたしの顔を見た。

公園は結構広く、多人数のいこいの広場として使われているらしく、所々死角になる木々が植え込まれていた。

その中をうまく犯行に使われたのだ。

「ま、お前のことだから、心配はしてないけど。何かあったら……」

と、言って、大山先輩は、あたしの真珠のピアスに、軽く触れた。

真珠のピアスは、発信器が埋め込まれている。

あたしが、ピンチの時は、これを作動させて、先輩達に、居場所を知らせるのだ。

ただ、受信場所が、大山先輩の覆面車のみ、車で待機していてくれないと、困ったことになるのだ。

そして、これを発明してくれたのが、苫利先輩。

あたしが、南署に来た時、まだ本性をさらけ出していなかった時に、祥子さんより弱いと思ったらしく、苫利先輩が、作ってくれたのだ。

苫利先輩は、ちょこちょこ発明しているのだが、寿命尽きるのが早いのが多くて、1回で終わるタイプが多い。

だから、発信器は、だいぶ寿命が長い方だと思う。


< 1 / 8 >

この作品をシェア

pagetop