妹A ~5人兄弟+1~
「また玉子焼きだけ?」



大きめの白い皿に3つずつ並べられた玉子焼きを見てため息をついた。



「贅沢言うなよ。朋の愛情がこもってるんだから」



なだめるように優がスバルに言った。



「おい、空(そら)は?スバル、呼んで来いよ」



「駿にぃが自分で行けよ。アイツ、オレが行っても 起きないんだからさ」



「朋、行って来い」



熱いお茶をゆっくり飲みながら優が言う。



「何でオレ?」


急に話を振られて、朋はキョトンとした顔をしている。



「行きゃいいんだよ」



駿が玉子焼きを1つつまんだ時、階段を下りて来る音がして空が顔を出した。



「遅いぞ。朝ごはんはみんな揃って食べるって決まってるだろ。ルールは守れ」



優が半開きの目で眠そうに立っている四男・空に言った。

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