マジック・エンジェルほたる
「な?!な、な、な、な……何いってんのっ?!馬鹿じゃないのっ?!」
「ほらっ、そうやって慌てる所が怪しいのよ!」
「べ、別にっ、慌ててなんてないもん!!」
「慌ててるじゃないのっ。…もおっ、馬鹿なんだからさぁ。あたしはあんたとは幼稚園の時から一緒だったんだから…。そういう私に見えすいた嘘が通用すると思ってんの?!」
 蛍は少し黙ってから、苦しい声で「別に…嘘なんてついてないわよ!」と叫んだ。
「……」由香は、怪しいなぁ、という視線を蛍にむけてから、可愛らしい猫目をきらきらと輝かせて、
「…そういえばさぁ。話はかわるけど…あんたの瞳はいつもと違うわね。きらきらと輝いてるっていうかさぁ。何か特別なことでもあったんじゃない?」
「……え?なんでわかるの?」
「そりゃあ、ねぇ。」
「そりゃあ、ねえ……?まあ、いいや。じゃあ、何があったと思う?!」
「うーん」由香は足りない頭を回転させてから、ニヤリと笑って、「わかった!カラー・コンタクトにしたのね?」と真剣に言った。
「つまんない」蛍はつまらなくてズッコケてしまった。やっぱり由香も低レベルだ。
  螢は息を呑み、心臓が二回打ってから、「つまんないこといわないでよ」といった。 しばらくしてから由香は、
「そうだ!早いとこ『ムーン・ライト』に行きましょうよ!」と無邪気な笑みでいった。「うん。そうだね!!」
”お馬鹿さん”コンビはそういうと駆け出していった。ちなみに『ムーン・ライト』とは英語で「月明り」の意味だが、まさかふたりが月面にいった訳ではない。『ムーン・ライト』とは蛍たちの住む青山町にある喫茶店の名前のことである。

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