ひなたぼっこ

「おーい!くーわはら!」

部活帰りの桑原は振り向いた。

「あ~!俊ちゃん!」

「何、今日部活終わるの早くない?」

「今日は午前練だったんだ、俊ちゃんは?」

ギクッ

「俺は、行ってないんだ。」

「行かないの?」

「なーんか、行く気失せた。」

「カケちゃんとなんかあったの?」

心、見透かされた気分。

「へ?カケは何も関係ないし。」

ムキになった。

ばれちゃったかな。

「ふーん?そうなんだ。」

「うん。」

これ以上部活の話をしたくない。

俺は必死に話題を変えた。

「そういえば、遊ぶ日あるじゃん?」

「うん。」

「夜に、お祭りがあるから、行かない?」

「行く~!」

じゃあ、またメールするね。と

桑原は帰った。

桑原といると楽しい。

お祭り、楽しみだな。

俺は久しぶりに笑顔満開になった。

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