妄想日記
なにかの、聞き間違い…?




「なんか、ごめんね。
やっぱり、付き合うのやめよう」











「なんで、
……そんなこというの・・・?」




なんで―――――――





「や、

だって沢城さん

なんか無理してるでしょ、」




「む、り…?」


無理?


「うん」


そんなこと

「っそんなこと、してないよ!」



大声を出した。

彼を見つめた。


今、帰ろうとしていた生徒たちが私に目をやる。
そんなの、今は気にならない。



「ううん、してるよ。無理。



わかるよ。」


そう言って、彼は少し笑った。



その笑顔はどこか切なくて、


笑っているのに、

泣いているようで、


私は見ていられなくなった。


「そんなことっ…」


――――――――


そんなことない!
そんなわけがない!!



だって、




だって、





「いいよ、もう無理しないで、








…ごめんね。」
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