オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「……貴文」


香奈の表情が崩れて。


「……ほんとは、寂しい。もっと……もっと、会いたい。中学の時みたいに、毎日、会いたい」


あっという間に、涙がこぼれた。


子供のように泣く香奈が、たまらなく愛おしくて。


オレは香奈を抱きしめた。


「毎日、会いに来るから」


「……え?」


「部活の後、毎日ここに来るから――」


「……うん」








この日から。


オレたちは毎日会うようになった。


ほんの数分だったが。


それでも、オレたちにとっては貴重で幸せな時間だった。
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