オレの宝物。それは君の笑顔【完】
2月に行われた大会の翌日、


「織田、ちょっといいか?」


主将に呼ばれた。


11月に全国大会の県予選があり、南高は決勝でK学園に敗れてしまった。


そして3年生が引退し、この、2年生の森本センパイが主将になった。


森本センパイは主将に選ばれただけあって頼りがいもあるし、尊敬されてもいた。


「おまえ、カノジョ、いるよな」

「はい」

「別れろ」


だから、主将のこの言葉に、オレは一瞬、耳を疑った。


「1年でカノジョがいるのはおまえだけだろ。和を乱すから、別れろ」


確かに、カノジョがいるのはオレだけ。


でも、オレは和を乱すようなことはしていないし、実際そんなこともない。


別れろと言われる筋合いなど、ない。


「嫌です」


きっぱり断ると、


「……そうか」


意外にも主将はあっさり引き下がり、オレは拍子抜けした気分だった。

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