オレの宝物。それは君の笑顔【完】
その後も北原を見かけることはなく、気になってしょうがなかったので北原のクラスへ偵察に行くことにした。
「トミ、数学の教科書貸して」
必要もない物を借りるふりをして教室を見回すが、北原の姿はどこにもない。
そんなことを休み時間ごとに繰り返していたら、
「もしかしてさ~」
3時間目の休み時間、加納が、いつの間にかオレの背後に立っていた。
「うわっ、なんだよ」
「もしかして、香奈のこと、気になっちゃうカンジ~?」
「は? 何言ってんの?」
「だって、1組は今日数学ないじゃん。ほんとは香奈のこと探してるんでしょ」
……なに、コイツ。他のクラスの日課まで覚えてんの?
「トミ、数学の教科書貸して」
必要もない物を借りるふりをして教室を見回すが、北原の姿はどこにもない。
そんなことを休み時間ごとに繰り返していたら、
「もしかしてさ~」
3時間目の休み時間、加納が、いつの間にかオレの背後に立っていた。
「うわっ、なんだよ」
「もしかして、香奈のこと、気になっちゃうカンジ~?」
「は? 何言ってんの?」
「だって、1組は今日数学ないじゃん。ほんとは香奈のこと探してるんでしょ」
……なに、コイツ。他のクラスの日課まで覚えてんの?