オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「別にそんなんじゃねえし」
「あら、そうなの? 気になってるみたいだから教えてあげようと思ったんだけど、じゃあ、いいわ」
「あ、いや、ちょっと待って」
「何か?」
「いや、その……気になっちゃうカンジ、なんだよ」
「教えてあげてもいいけど、今日の給食のプリン、くれる?」
プリン? ……なんで?
まあ、オレは甘いものが苦手だから。
「別にいいけど」
「まいどあり~。――香奈は、今日、お母さんの命日で家族でお墓参りに行ってるんだよ」
「……お母さん死んじゃったの?」
「うん、4年生の時、交通事故でね」
「……ふうん」
「ここからは、初回サービス。それからずっとご飯作ってるから、香奈は料理がすっごく上手いんだよ」
初回サービス? ……なに、それ。
「私に聞きたいことがあれば、いつでもどうぞ~」
加納は愛想よく言うと、離れて行った。
「あら、そうなの? 気になってるみたいだから教えてあげようと思ったんだけど、じゃあ、いいわ」
「あ、いや、ちょっと待って」
「何か?」
「いや、その……気になっちゃうカンジ、なんだよ」
「教えてあげてもいいけど、今日の給食のプリン、くれる?」
プリン? ……なんで?
まあ、オレは甘いものが苦手だから。
「別にいいけど」
「まいどあり~。――香奈は、今日、お母さんの命日で家族でお墓参りに行ってるんだよ」
「……お母さん死んじゃったの?」
「うん、4年生の時、交通事故でね」
「……ふうん」
「ここからは、初回サービス。それからずっとご飯作ってるから、香奈は料理がすっごく上手いんだよ」
初回サービス? ……なに、それ。
「私に聞きたいことがあれば、いつでもどうぞ~」
加納は愛想よく言うと、離れて行った。