オレの宝物。それは君の笑顔【完】
休み時間、加納に呼び出された。


「風邪、治ったのかよ?」


おまえが休まなきゃ、昨日みたいなことはなかったんだぞ――。


筋違いな、八つ当たり。


「風邪? ああ、そういうことにしてあったんだっけ」


やはり、何かの調査に――?


「私のことはどうでもいいのよ。このままだとほんとに、香奈と高野が『ベストカップル』に選ばれちゃうよ。いいの?」


加納の目がキラリと光り、オレはふと思い当たった。


「……おまえ、なんか仕組む気じゃないだろうな」

「人聞きの悪いこと言わないでよ。そんなことしなくたって、他に目ぼしいカップルいないじゃない」

「…………」

「なんで、隠すの? 香奈とのこと」

「なんでって……」


答えられなかった。


その理由が、あまりにカッコ悪すぎて。


小さすぎて。

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