こんな私でもいいですか?



それは、
衝撃的なことだった。



彼女の親友から教えてもらったことだが、あまりの事に頭が真っ白になった。真っ白になるとはこういうことかと漠然と考えた。



なんと
俺らが付き合い初めてからいじめにあっていたと言うのだ。


俺は信じられず、
そんな嘘付くなよ!
とつい声を張り上げた。


しかも俺の隠れファンからの陰湿ないじめだったそうだ。


俺は、彼女がいじめられていることを知らなかったし、そんな意味不明なファンがいたこと自体、驚きだった。




彼女は俺にそんなそぶり、全く見せなかったんだから。





なぁ‥




もし俺が気付けていたら




まだ自殺もせずに




俺の横で笑ってたんかな?



『後悔』という言葉は
これほど軽かっただろうか。




俺は、
後悔の何十倍も後悔した。




悔やんでも悔やんでも、
以前の幸せはない。





そして、その数年後、
風の便りで、彼女はどこかで元気にしていると聞いた。




そして、
俺は、まだこの恋を思い出にしていない。




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