会長×会長☆俺、副会長。
「今から1カ月、レクが終わるまでは
 この生徒会は俺が取り仕切る!」

高々と宣言する斎藤元会長。

「さっき『まずは』って言ったじゃない」

いつになく焦る会長。
しかしその言葉は全く聞き入れずに
斎藤元会長は勝ち誇った笑みを浮かべる。

小川会長の負けず嫌いは元々だが
ここまで、と言うほどに落ち込んで見える。


「俺らホントに休めんすかね?」
お気楽な言葉を放ったのは鈴木。
確かに俺たちにとって一番重要なのは
その点かもしれないが。

「でも、小川先輩が
 …ちょっと可哀想ですね」

「会長ならすぐに元に戻るって、
 あの小川美晴だよ?」

「そうですね」


そういえば小川美晴のあの成績は
一番になりたい一心で
勉強し続けた結果だそうだ。

もちろん生徒会長になったのも
学校のトップの座を狙ってのこと、
前にそう言っていた。

しかし、ただ肩書にこだわるだけのではなく
「やるからには徹底する」態度は
誰にも真似できないものであり
俺も尊敬している点の一つである。
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