イジワルな俺様の秘密ライフ


「にしてはアッチはえらくオマエに執着してるみたいだが?

まあいい。別に怒ったわけじゃない。

だから……泣くな」



「ほえ……?」



拭われた頬に、涙が流れたのがわかった。



「……悪い。

泣かせたいわけじゃないのに。

どうしたらいいのか、わからなくなるんだ。

オマエといると、気持ちの制御が出来ない。

オマエに近付く奴に嫉妬して……

オマエに近付く奴を、片っ端しから排除したくなる」



淡々とした言い方なのに、伝わるものは激しくて。



「恋をすると、強くなる奴と弱くなる奴がいるというなら。

俺は確実に後者だ……」

呟いた言葉が苦しい。



…………って、恋……?


「恋って、誰が、誰に……?」



「はぁ!? やっぱオマエ俺の話聞いてねぇな!?

俺が、アヤに、に決まってるだろうが!

……もう二度と言わねぇぞ」



海翔が、私に……?



「えぇぇぇぇぇぇえッ!?」



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