イジワルな俺様の秘密ライフ


そして不安を取り除いて欲しいんだ。



どこをどう取ったって、全然釣り合わないし。



その釣り合わないなかにも、海翔が私を好きだと言ってくれるものを、教えて欲しいんだ。



じっと見つめて返事を待つ私に、海翔は考える仕草をする。



顎に手をあてて考え込む。



額に手をあてて考え込む。



こめかみに手をあてて考え込む。



腕組みをして……

っていつまで考え込んでんの!!



やっぱりからかわれてるんだろうか……



がっくりと肩を落として視線を外し、もういいよと言い掛けたその時。



「……それ。今のやつ」


「へ?」


私、何かしたっけ?



今度は私が考え込みそうになった瞬間、海翔は天使の微笑みを顔に浮かべて答えを口にした。



「百面相。

感情に素直なトコ。
飾らないトコ。

俺の前で態度が変わんないトコ」



全部、と言わないところが、嬉しい。



ちゃんと私を見てくれてたんだなって思うから。



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