イジワルな俺様の秘密ライフ


――――――――…


「かぁぁぁいぃぃぃ~っとぉッッ!!!!」


「わぁっ何す──」

「こっちの台詞じゃぁぁあ!!」



翌朝、不覚にも……ああもう、まどろっこしいぃっ!!



とにかく私は、

『執行部の仕事があるので先に登校する』という置き手紙が、

な ぜ か

施錠したはずの私の部屋のベッドサイドにあったことに首を傾げ。



寝惚け眼で顔を洗って、ふと鏡を見て仰天し。



マッハで登校して海翔のクラスへ朝一番で行き、

渾身の蹴りを、学園の王子様にぶちかましたのが、たった今。



ぶちかました箇所は訊かないで頂きたい。


それより重大な事象へと話は進むのだから。



「これは一体何なんじゃああああ!!」



私は、包帯をぐるぐる巻きにした首を、

目をくわっと見開いて精一杯凄みをきかせつつ、辺りの人々への配慮もない怒鳴り声を上げた。


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