俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~



「絵梨にゃんは池谷くんでもいいんじゃないかって言ってたけど、ごめん。あたしは先生じゃないと……」



「それ以上は言わなくていいよ、柚。正直な気持ち、伝えてくれてありがとね」




美人が笑うと、空気が和らぐなあ。


優しい雰囲気の絵梨にゃんに頭をポンポンと触られながら、あたしはそんなことを思っていた。


そして、あたしはもうひとつ、やらないといけないことがある。




「柚、テストお疲れ様。どうだった?」



「池谷くん。ちゃんと出来たよ、ありがとうね!」




近付いてきた池谷くんに、あたしはニコッと笑顔を返した。



――池谷くんに、はっきりと言わないといけない。


あなたとは、クリスマスを一緒に過ごせません、付き合えません、ごめんなさい、って。




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