俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~
その声は、校門の前にピッタリと停められた白いスポーツカーの近くから聞こえてきた。
あたしに、あんな大人な車を持った知り合いなんていない。
……ただの、空耳かなあ?
そう思って、校門を通り過ぎようとした時だった。
「柚ちゃん、聞こえなかった?」
「って、え?」
あたしの目の前に、人影が現れる。
驚きを隠すことが出来ずに、あたしは口をパクパクさせて、ただその人の名前を叫ぶことしか出来なかった。
「水樹、さん……?」
「俺の名前を覚えていてくれたんだね。嬉しいな」
なんで、水樹さんがここに……?
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