俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~



それは、感謝を伝える言葉。


こんなあたしをずっと想ってくれた、池谷くんへの偽りのない気持ち。




「柚の正直なところ、本当に好きだった。だから、俺からも言わせてほしい。

――俺も、今までありがとう。これからは新しい関係を築けるように、お互い頑張っていこうな」




向かい合うあたしたちは、笑顔だった。


後悔のないように、突き進んでいきたいと、そう願った。




「じゃ俺はもう帰るな。また“月曜日”な」



「うん!気を付けてね!バイバイ!」




大きく手を振ると、池谷くんは笑顔で手を振り返してくれた。


人を傷つけるのは心が痛いけど、これが“恋”って気持ちなんだろうな。こうやってみんな、少しずつ成長していく。


あたしも帰ろうと、校門を目指して足を動かした時だった。




「――柚ちゃん」




.
< 233 / 266 >

この作品をシェア

pagetop