星降る夜



ハルは、私の後ろの個人スペースにどっかりと腰をおろしていた。

何をするでもなく、何を話すでもなく。




「暇か?」

の問いに私が答える前に、ハルは手元の本に目をやり、「終わってからでいい」と言って座ったのだ。

私は小さく「わかった」と言ってまた本に目を通す。

でもやっぱり集中出来なくて、私は数冊の本を本棚に戻した。
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