Milky Way
数日後の夜、アンナから電話が来た。


「もしもし?」

『あ…琴?』


どことなく元気の無い彼女の声。

次の言葉は察しが付く。


『私が送った人、全員からメールが来たんだけど…』

「うん。」

『羽島先輩の連絡先、誰も知らないみたいだよ…』


想像通りの言葉に愕然とする。

だけど協力してくれてるアンナにこれ以上気を遣わせるわけにはいかないから…


「そっか!しょうがないね!覚悟してたから大丈夫!アンナありがとね!」


努めて明るく。

覚悟してたなんて大嘘。

一筋の涙が頬を伝う。

私は期待してたんだ。

誰かひとりくらいはシンに繋がってるって。


『琴、大丈夫?』

「え!?何が?全然だよ!アンナ、気にし過ぎ~!私…頑張るよ!まだ出来ることはきっとあるもん!もっと他の人にも聞いてみる。」

『うん!私も他当たってみるね!頑張ろう!』


私の声色に安心したのか、次第に明るくなるアンナの声に安堵した。


「ありがとう、アンナ。」

『うん、じゃあまた学校でね。』


電話を切った瞬間、涙が堰を切ったように次から次へと溢れ出す。


(シン…どこに行っちゃったの?)


「シン…会いたい…」


それでも私は頑張らなくちゃ。

私がやらなきゃ誰がやるの?

私は甘えていたこの瞬間まで。

誰かが何とかしてくれるって思っていたの。


(私自身が動かなきゃ。めげては駄目よ。まだやることはある!)


涙を拭ってその日は眠りに付いた。

明日は学校を休んで行こうと思う。

もうひとつの可能性。

それがあるから私はきっとどん底にまでは落ち込まなかったかもしれない。
< 152 / 236 >

この作品をシェア

pagetop