『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

第6節『中断・別れ・歴史・約束』

―ユリウス歴1425年―


―フランス・ドンレミ村の近くの森―



ローが俺に昔の自分の事を話してくれていた。


しかし、そんな話しの途中で息なりローは全く別の話しをしだした。



『なぁ?ジャンヌちゃん。』


『何だよ?早く話しの続きを聞かせてくれよ。』



俺がローにそう言うと、ローはこう返して来た。



『勿論続きは聞かせてやるさ』


『しかし、その前に一度もう一人のジャンヌちゃんに会いに行かないか?』


『え?ジャンヌに?』


『そうこの14世紀のジャンヌちゃんに君は3年間彼女を足止めするようにとミカエルから頼まれていただろう?』


『そりゃあそうだけど…』

『大丈夫だその足止めをする3年間の間に、また昔話は話してやるからさ』

『“3年間”?』


『そこで、俺からジャンヌちゃんに一つ提案があるんだけど』


『提案?』


『その3年間の足止めの間、君は暇だろ?』


『ああ。まぁな。』


『その間、俺の子供達の母親になってくれないか?』

『ついでに君に会わせたい奴も居るし』


『はぁ?俺に会わせたい奴?』


『ってかちょっと待て?今お前、“俺の子供達”って言ったか?』


『ああ。それがどうした?』


『いや、ちょっと待てよ?』


『ん?』


『………』


(ってかローって何歳なんだ)



俺は自分の頭の中で、ローの歳を考えながら、ローの足元から頭までを目で追って居た。



(見た目は19歳?まぁ行ってても22ってとこだろう?)


(いや〜?でも確か…1400年に8歳って言ってたし〜。)
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