『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

第6節『カトリーヌの祈り』

―西暦20019年(未来)―


―魔法化学都市シャンバラ―


私の名前はカトリーヌ。


ジャンヌと幼なじみで、今私達は魔法化学の授業で未来見学をする為にミカエル先生の持って来たワームホールをくぐり抜け、私達住んでいる時より一日先の未来へ向かいました。


そして、ジャンヌがワームホールから暗闇に取り残された事など知らず、私達はワームホールをくぐり抜け、未来(次の日)に到着していました。



『へ〜、ここが“明日”なんだぁ』


『あれ?ミカエル先生とジャンヌがまだ来てない見たい。』



私も含めて、マルグリット先生や他のクラスメイトさん達は来てるのに何故か、ジャンヌとミカエル先生が居ませんでした。


でもすぐにワームホールから出て来るミカエル先生を私は見付けました。


『あミカちゃん先生〜』


『ジャンヌはどうしたんですか?』



私がミカエル先生にそう質問したら、ミカエル先生は答えてくれました。



『あぁ〜、ジャンヌちゃんなら僕のすぐ後にワームホールに入った筈だから、すぐにこっちに来ると思うよ』



ミカエル先生にそう言われたので、私とミカエル先生は、ワームホールの出口の前でジャンヌが来るのを待って居ました。



―5分後―



しかし、ジャンヌは、私達の前に中々姿を現しませんでした。


『ミカちゃん先生…』


『どうしたの?』


『ジャンヌ、ちょっと遅すぎじゃないですか?』


『そうだねぇ。』


『でも、ジャンヌちゃんなら僕のあとにすぐワームホールに入ったのは僕も見てたからすぐにこっちに来ると思ったんだけど。』



すると、あまりにも遅いジャンヌが心配で、ミカエル先生はマルグリット先生に事の事情を話し、未来(明日)見学を中止して、ワームホールを調べる事になりました。



『マルグリット先生、実はジャンヌちゃんがまだ来てないんですよ。』


『はい?…ジャンヌがまだ来てないんですか?』


『えぇ、ジャンヌちゃんが僕のすぐ後にワームホールに入ったのは見えてたので、すぐにこっちに来ると思ってたんですけどね。』
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